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OKINAWA ARCHITECTURE 忘備録
琉球大学博物館 風樹館
University of the Ryukyus Museum, Fūjukann(1985)
1985年、琉球大学の西原町・千原キャンパス移転に伴い開館した「風樹館」。沖縄建築の巨匠・金城信吉が手がけた、最後の作品である。49歳という若さで急逝したため完成を見届けることはできなかったが、そこには晩年の金城が追い求めた建築の思想が凝縮されている。
RC造の重厚な箱に、両端の円弧状ボリュームを組み合わせた独特のフォルム。割肌レンガの外壁は、ひとつの塊のような存在感をつくり出す。一方、内部に入ると印象は一変。吹き抜けのエントランスには丸柱と梁が木造軸組のように現れ、トップライトから落ちる光が空間をやわらかくつなぐ。
風除室の正面壁には、沖縄の伝統家屋に見られる「ヒンプン」を思わせる仕掛けも。狭い空間を抜けた先に光の広がるホールが現れる構成は、金城が語った「流動する」空間そのものだ。建築家・白井晟一(1905-1983)との交流から得た造形的な影響に、沖縄の風土や陶芸から培った「削り」「穿ち(うがち)」の感覚を重ね合わせた。
重厚な外観と軽やかな内部。その対比こそ、金城信吉がたどり着いた建築のひとつの答えだったのかもしれない。
設計/門設計研究所(金城信吉)
構造/鉄筋コンクリート造 地上2階 鉄筋コンクリートスラブ
用途/文化施設
所在地/西原町字千原1番地
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