OAJ Tour ホテルムーンビーチ
建築家・國場幸房が描いた、沖縄リゾート建築の原風景。
沖縄を代表する建築家・國場幸房が手がけたホテルムーンビーチは、日本のリゾートホテル史において一つの転換点となった建築です。
1975年の開業から半世紀。新しいリゾートホテルが次々と誕生するなかでも、このホテル
が今なお多くの人を惹きつける理由は、豪華さではなく、風土に寄り添う設計思想にあります。
國場が目指したのは、建物の中に自然を持ち込むこと。
海風が吹き抜け、南国の植物が茂り、光が刻々と表情を変える。建築は自然を切り取るのではなく、自然と一体となるための器としてデザインされています。

キャプション入ります・・・・・・・・・・

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「建物」ではなく、「風景」を設計する。
ホテルムーンビーチの象徴は、中央に広がる大きなアトリウムです。
吹き抜けには熱帯植物が生い茂り、水の流れる音が響く。回廊を歩けば視線は緑へ抜け、その先には沖縄の青い海が現れます。
國場幸房は、建築を「閉じた箱」にはしませんでした。
外と内、庭とロビー、建築と海。その境界を曖昧にし、人が自然の中を歩くような体験をつくり上げています。
沖縄の伝統的な住まいに見られる「風を通し、自然と暮らす」という思想を、リゾートホテルというスケールで表現した建築なのです。
時代を超えて、美しい理由
半世紀近く前に建てられた建築でありながら、古さを感じさせません。
木や石、レンガなど自然素材を多用し、時間とともに風合いを増していくディテール。
派手な装飾ではなく、光と影、植物、風景によって空間を演出するデザインは、現在のリゾートホテルにも通じる普遍性を備えています。
建築が自然に寄り添い、自然が建築を完成させる。
その関係性こそ、このホテルが今なお愛される理由なのです。
見るべきポイント
・アトリウムに広がる立体的な回廊と熱帯植物
・ロビーからビーチへ一直線に抜ける開放的な軸線
・光と影が織りなす吹き抜け空間の表情
・木・石・植栽が調和した 、経年美を感じるディテール
・建築と海、庭園がシームレスにつながるランドスケープデザイン
建築は、完成した瞬間ではなく、時を重ねることで美しくなる。
ホテルムーンビーチは、そのことを静かに教えてくれる、沖縄リゾート建築のマスター
ピースです。
OAJ Architect's View
ホテルムーンビーチは、単なる宿泊施設ではありません。
建築家・國場幸房が沖縄という土地の風土を読み解き、「沖縄らしいリゾートとは何か」という問いに向き合った、一つの答えです。
海を眺めるだけではなく、風を感じ、木漏れ日を浴び、植物の香りに包まれる。その一つひとつが、この建築のディテールとなっています。
50年以上を経た今もなお色褪せないのは、流行ではなく風土をデザインした建築だから。
ホテルムーンビーチは、沖縄リゾート建築の原点であり、建築家・國場幸房が残した代表作の一つとして、これからも訪ね続けたい名建築です。
ザ・ムーンビーチ ミュージアムリゾート
※2023年4月に「ホテルムー ンビーチ」から名称変更
恩納村前兼久1203
竣工年 1975年6月
敷地面積 73,920.00㎡
延べ面積 40,435.66㎡






